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Tucows自社で敷いた回線に自社製のソフトを載せ、同じソフトを他社にも売っている。Ting Internetの加入者獲得に使う仕組みを、EchoStarにも納めているという内と外の二重売りが珍しい。
収入は三つに分かれる。土台は1年から10年分を前払いで受けるドメイン登録料の卸売り。そこにTingの名で敷いた光ファイバーと固定無線の月額、通信会社に課金や回線管理の仕組みを貸すWaveloの従量料金が乗る。
光回線は町ごとに掘り進める商売で、加入者が積み上がる前に工事費と借入が先に出ていく。ドメインの登録は景気に鈍いかわり大きくは伸びず、この安定収入だけで工事の資金を賄いきれるかが常に問われる。
成熟したドメイン事業の現金を、光回線という重い設備投資へ長期で回す。目先の利益より、掘り終えた町の加入率が積み上がるのを待つ構えを崩さない。
会社の値打ちの重心はいまもドメインにあり、のれん$130.4Mの8割超がこの事業に紐づく。Waveloのほうは自社のTing Internetと、携帯事業を譲った相手であるEchoStarが主な使い手になっている。
この会社をどう読むか
Tucowsの収入の重心は、いまもウェブのドメイン名を販売店に卸す商売にある。ただしそこで得た現金は同じ事業には戻らない。自前で持っていた携帯事業はEchoStarに譲り、いまはそのEchoStarに課金の仕組みを納める側へ回った。
残った現金の行き先は、Tingの名で地方都市に敷く光ファイバーである。工事は町ごとに進むので、掘った直後は費用だけが出て加入者は後から付いてくる。数年かけて加入率が上がるのを待てるかどうかが分かれ目で、四半期の損益だけを見ると読み違えやすい。
バランスシート (要約)
資産 $731M を負債が上回る債務超過の状態。
負債が資産を上回る債務超過。本業から入る現金もマイナスで、増資や資金繰りに注意
- 現金・現金同等物$47M
- 他の流動資産$156M
- 固定資産$528M
- 流動負債$330M
- 長期借入金$190M
この判定で見た指標: 自己資本比率・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)・FCF/有利子負債 (自由に使える現金で借金の何割を1年で返せるか)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $390M
- 売上成長率
- 7.7%
- 粗利率
- 24.1%
- 営業利益率
- −6.0%
- 純利益率
- −19.4%
- ROE
- —
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$6M
- フリーCF
- −$23M
- 営業CFマージン
- −1.5%
- 現金ランウェイ
- 約2年
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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