上場不動産投資信託の中でも医療施設に絞り込み、借り手の一角に関連会社の病院運営大手を抱えたまま、1986年の運用開始から長く続けてきた点が珍しい。
全米21州に77件の病院や医療モール、診療所ビルを保有し、長期契約で医療事業者に貸し出す。物件の一部はUHS系列の病院に貸しており、契約更新のたびに賃料が積み上がる仕組みだ。
貸し手と借り手の一部が関連会社の関係にあるため、賃料条件の公平性が株主から問われる場面がある。金利が上がれば借入負担と物件評価の双方が痛み、老朽施設の更新投資もかさむ。
施設を積極的に買い増すより、既存契約を確実に更新し、借入の返済計画を崩さないことを優先する。賃料の大半を分配に回す不動産投資信託の型どおりで、手堅さがそのまま持ち味になっている。
テナントの医療事業者が家賃を払い続けられるか、契約更新のたびに賃料を上げられるかで収入が決まる。借入で物件を買う商売のため、金利が上がると調達コストと物件価格の両方から挟まれる。
この会社をどう読むか
Universal Health Realty Income Trustは、名前の通り医療用不動産に特化した不動産投資信託だ。1986年に運用を始め、いまは全米21州に77件の病院や医療モール、診療所ビルを保有している。
この物件の借り手の一角を占めるのが、病院運営大手ユニバーサル・ヘルス・サービシズ(UHS)の系列病院だ。UHSはUHTの関連会社でもあり、貸し手と借り手の距離が近い分、賃料条件の公平性は投資家から常に注視される。一方で、借り手の経営破綻という不動産投資信託にとって最大級のリスクを、大手の信用力である程度打ち消せる構造でもある。
バランスシート (要約)
資産 $565M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $152M(27%)。
自己資本の薄さか借入の重さが同業の中でも目立つ
- 現金・現金同等物$7M
- 長期借入金$375M
この判定で見た指標: 自己資本比率・D/E。在庫や売掛を持たない賃貸業のため流動比率は判定に使わず、借入の重さは同業の D/E の中央値と比べています。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $99M
- 売上成長率
- 0.2%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- 35.0%
- 純利益率
- 17.8%
- ROE
- 11.6%
- ROIC
- 5.2%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $49M
- フリーCF
- —
- 営業CFマージン
- 49.5%
- 現金燃焼
- 判定不能
配当
- 配当総額(年間)
- $41M
- 配当性向
- 233.0%
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