火曜の米国株は3日ぶりに反発した。S&P 500 +0.89%、ナスダック +1.29%、ダウ +0.74%、小型株のラッセル2000は+1.53%。先週後半から続いた重い地合いが、ようやく途切れた。
きっかけの一つは、海の向こうの統計だった。韓国の7月前半の輸出がAI向け半導体の出荷に押されて7月として過去最高となり、「AIのメモリ需要は衰えていない」という証拠が数字で出た。DRAM契約価格の上昇観測も重なり、7/16に総崩れしたメモリ株へ資金が一気に戻った。
ただし、全部が上がったわけではない。銅・銀・金・原油と商品は軒並み高く素材が首位に立った一方で、ソフトウェア株だけは全面高から取り残された。
3つのポイント
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メモリの反発が、今度は一日もった:前日は引けまでもたなかった反発が、この日は引けにかけて加速した。サンディスクが14%高、マイクロンは12%高で、モルガン・スタンレーの「メモリ価格は25%以上上がる」という見通しや、バンク・オブ・アメリカのマイクロン目標株価引き上げ($1,550)が追い風になった。
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エヌビディアの「9.3%」が、AIクラウドを跳ね上げた:エヌビディアがAIクラウドのネビウス株を9.3%保有していると開示し、ネビウスは19%近く急騰した。データセンターの電源を担うブルーム・エナジーもJPモルガンの目標株価引き上げで15%近く上げ、AIインフラの裾野まで買いが広がった。
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ソフトだけが、上げ相場から締め出された:テナブルが証券会社の格下げで10%近く下げ、フィグマも9%近く売られて$22を割った。AIに仕事を奪われる懸念と、ハードに予算を食われる構図が、全面高の日でもソフト売りを止めなかった。
補足
商品市場は総立ちだった。銅が3.7%高、銀は$59台、金先物は$4,082まで上げ、素材セクターは+2.97%で11業種の首位。原油はWTIで$84.7前後と6/12以来の高値まで3日続伸し、エクソンモービルなど石油大手も買われた。
決算は個別に明暗を分けた。ダナハーは予想を上回る決算でも、受注の遅れを理由に通期の成長見通しを下げて11%安。MSCIも費用見通しの引き上げで10%安と急落したが、どちらも同業への波及は限られた。決算週の本番、アルファベットやテスラ、インテルの発表はここからだ。
出典: Bloomberg(7/21・韓国の7月前半輸出がAI主導で過去最高) / Motley Fool(7/21・マイクロン12%高、半導体高がナスダックを押し上げ) / Benzinga(7/21・モルガン・スタンレーがメモリ価格25%上昇を予想) / CNBC(7/21・エヌビディアがネビウスの9.3%保有を開示) / Seeking Alpha(7/21・Truistの格下げでテナブル急落) / Trading Economics(7/21・WTIが6/12以来の高値へ3日続伸) / Benzinga(7/21・ダナハー急落の理由)
深掘り
この日の重要テーマは、個別の記事に切り出した。
- 全面高の日に、ソフトだけが逆走した ── 半年で半値のフィグマ、4カ月で$2T消えたSaaS — AIに代替される側の値札が下がり続けている
- 「エヌビディアが9.3%持っている」── 開示1枚で、ネビウスは19%高になった — 王者の持ち株リストがAIクラウドの序列表になる
- チリの銅は12%減り、米国の倉庫は8倍に膨らんだ ── 銀$59・金$4,082、金属が総立ちした日 — 現物の逼迫と関税前の駆け込みを読み解く
- 停戦案が届いた日に、タンカーが撃たれた ── 原油は6月以来の高値へ3日続伸 — 停戦期待と供給不安の綱引きを読み解く
- 決算に合格しても、見通しで落第にされる ── ダナハー11%安・MSCI10%安の採点基準 — 決算週の採点基準は「この先の一行」にある
