
ALKS
Alkermes同じ製剤技術を、自社で売る薬と他社に貸す薬の両方に使い回せる。本社はアイルランド、研究はマサチューセッツ、製造はオハイオと、機能ごとに国と州を分けた構えもこの規模の製薬会社では珍しい。
主力は月1回の注射で効き目が続くARISTADAやVIVITROLで、薬を体内でゆっくり溶かす自社の製剤技術が支える。同じ技術をJanssenに貸し、Biogenには多発性硬化症薬VUMERITYを導出しており、両社の売上からロイヤリティが入る。
主力の注射剤に後発品が出れば、価格も処方も一気に崩れる。技術供与の分はJanssenの販売次第で、こちらから増やす手立てがない。Avadelの統合費用が想定を超えれば、開発に回す資金が細る。
アイルランド本社と米国の研究・製造拠点という分散した構えを保ったまま、神経系という一分野に絞って製品を積み増してきた。Avadelの買収もその延長で、自前で育てるより隣接する睡眠障害の商業組織ごと買う判断をした。
承認済みの製品が処方の現場で選ばれ続けることが土台にある。買収で加わったLUMRYZの成人向け希少疾病独占は2030年5月1日までで、育てる時間はあらかじめ区切られている。
この会社をどう読むか
2026年2月12日、AlkermesはAvadelの買収を完了し、ナルコレプシー治療薬LUMRYZを商業組織ごと自社に迎えた。
軸にあるのは、薬を体内でゆっくり溶かして効き目を数週間持たせる製剤の技術だ。この技術は自社の注射剤を支え、同時にJanssenへ貸し出してロイヤリティも生む。LUMRYZの成人向け独占が切れる2030年5月までに処方をどこまで広げられるかで、この買収の値打ちが決まる。
バランスシート (要約)
資産 $2.5B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $1.8B(73%)。
開示から読める範囲では借金は軽い
- 現金・現金同等物$389M
- 他の流動資産$1.5B
- 固定資産$558M
- 流動負債$543M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $1.5B
- 売上成長率
- −5.2%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- 17.2%
- 純利益率
- 16.4%
- ROE
- 13.3%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $521M
- フリーCF
- $480M
- 営業CFマージン
- 35.3%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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