TSSI
TSS同業の多くが機器そのものを作るのに対し、この会社は組み立てから設置、保守までを一括で請け負う工程の請負に徹する。2025年末の契約改定では、電力需要の増加に応じた価格の見直しと2年の延長に加え、途中で破棄する側に費用を負わせる条項まで盛り込んだ。
自社では機器を作らず、顧客から預かった部材を棚に組み付け、配線し、試験してから現場へ据える作業の対価で稼ぐ。部材は顧客側の資産のままなので、売上に載るのは組み立てと据え付けの手間賃、それに設計や保守、代理調達の報酬にとどまる。
AI向けの設備投資が一服すれば、急に膨らんだ受注も反動で細る。契約には打ち切った側に設備と借入の費用を負わせる条項があるが、それは損失を防ぐだけで新しい受注を生むものではない。
経営の判断は一社への集中投資にはっきり表れる。テキサス州への移転と大型の設備投資を、単一の顧客との契約延長と引き換えに進めた、腹をくくった経営だ。
売上のほとんどが一社との長期契約から来るため、その顧客のAI向け設備投資の勢いがそのまま受注量になる。2025年にテキサス州ジョージタウンへ移した新拠点は電力と冷却の増強に約$40Mを投じており、これを埋める量の仕事が続くかが問われる。
この会社をどう読むか
TSSの決算書には、組み立てているサーバーラックそのものの金額が載らない。部材は顧客から預かった資産のままで、計上されるのは組み付けと据え付けの手間賃だけだ。
その手間賃を払う相手は、事実上たった一社である。2025年にテキサス州ジョージタウンへ拠点を移し、電力と冷却の増強に約$40Mを投じた。同年末の契約改定では価格を見直して期間を2年延ばし、打ち切る側に設備と借入の費用を負わせる条項まで加えている。
バランスシート (要約)
資産 $185M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $77M(41%)。
借金が軽く手元資金も厚い。安全度は最高水準
- 現金・現金同等物$86M
- 他の流動資産$33M
- 固定資産$66M
- 流動負債$73M
- 長期借入金$14M
- 短期借入金$4M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $246M
- 売上成長率
- 65.9%
- 粗利率
- 13.2%
- 営業利益率
- 2.6%
- 純利益率
- 6.2%
- ROE
- 19.7%
- ROIC
- 5.3%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $35M
- フリーCF
- $2M
- 営業CFマージン
- 14.2%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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