ABUS
Arbutus Biopharmaパイプラインの価値だけで値踏みされる小型バイオが多いなか、Arbutusはコロナワクチンを支えた基盤技術の特許を握っている。薬の承認を待たずに大手から巨額を引き出せる手札があり、そこが他と違う。
承認薬はまだなく、製品の売上はない。いま現金を生んでいるのは、mRNAワクチンを細胞へ届ける脂質ナノ粒子技術の特許のほうだ。2026年3月のモデルナとの和解でGenevantと合わせ$950Mを受け取り、Arbutusの取り分は訴訟費用を引いた後の20%にあたる。
B型肝炎の根治は大手製薬も届いていない難題で、後期試験の失速はいつでも起こり得る。2025年には取締役を総入れ替えし、人員を57%削り、本社も閉じた。特許の入金は一度きりで、承認薬のような繰り返しの収入ではない。
2025年に取締役会と経営陣を入れ替え、社内の研究機能を止めて人員を大きく絞った。開発は治癒に近い候補への集中に切り替え、和解金の入金後は株主への資本還元も検討している。
開発中のAB-729とAB-101が後期試験で治癒に近い成果を出せるかが第一。次に、Pfizer/BioNTechとの係属中の訴訟から同じ規模の対価を引き出せるか、モデルナからの入金が予定通り届くかどうか。
この会社をどう読むか
Arbutusの本業は慢性B型肝炎の治癒薬の開発だが、2025年には社内の研究を止め、本社を閉じ、人員を57%削るところまで縮んだ。会社を持ち直させたのは薬ではなく、法廷だった。
2026年3月、mRNAワクチンの中身を細胞へ運ぶ脂質ナノ粒子の特許を巡ってモデルナと和解し、Genevantと合わせて$950Mを受け取ることになった。Pfizer/BioNTechとの訴訟はまだ続いている。治癒薬の試験は進んでいるが、当面の資金を支えるのは製品ではなく特許という、臨床バイオとしては珍しい形をしている。
バランスシート (要約)
資産 $95M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $77M(81%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。手元現金は約1年未満分
- 現金・現金同等物$18M
- 他の流動資産$76M
- 固定資産$162K
- 流動負債$6M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $14M
- 売上成長率
- 128.2%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- −271.0%
- 純利益率
- −237.9%
- ROE
- −43.7%
- ROIC
- −39.4%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$40M
- フリーCF
- −$40M
- 営業CFマージン
- −281.5%
- 現金ランウェイ
- 1年未満
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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