AGNT
AGNT店舗の費用を丸ごと捨てた代わりに、その分を仲介人の取り分に回した。研修や交流はFrameVR.ioという自社の3D空間で行い、キャリア誌『SUCCESS』まで自前で持つ。店を構える伝統的な仲介会社とは、費用の置き場所が逆になっている。
住宅の売買を仲介した手数料が収入のほぼ全部で、その96.9%は米国とカナダで生まれる。仲介人は自社株を持てるほか、自分が勧誘した仲介人が生んだ手数料の一部を受け取れる。この紹介報酬が、社員を使わずに仲介人を集める営業装置になっている。
住宅ローン金利が高止まりして取引が細れば、手数料収入はそのまま縮む。加えて手数料の決め方をめぐる集団訴訟が業界全体で続いており、同社も2024年に$34.0Mの和解に応じている。
仲介人が次の仲介人を連れてくる仕組みを回し続けることが成長の前提で、27カ国への展開も同じ設計の横展開になる。並行して手数料訴訟への対応が経営の重荷になっている。
収入がほぼ成約手数料なので、米国の住宅取引の件数が土台になる。その上に、仲介人の数を純増させ続けられるかという、この会社に固有の条件が乗る。
この会社をどう読むか
eXp World Holdings(ティッカーAGNT)は、住宅を売買する仲介会社なのに支店を1つも持たない。仲介人は全員、パソコンの画面の中に作られた仮想の本社に集まって働く。
変わっているのは店舗の有無だけではない。仲介人には自社株を持つ機会と、自分が誘った仲介人の成果に応じた紹介報酬が用意されており、これが仲介人自身を勧誘の担い手に変える。業績は住宅市場の動きで素直に上下するが、仲介人が純増しているかという、普通の仲介会社にはない目盛りも同時に効いてくる。
バランスシート (要約)
資産 $442M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $243M(55%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。黒字化の道筋が焦点
- 現金・現金同等物$124M
- 他の流動資産$181M
- 固定資産$138M
- 流動負債$200M
この判定で見た指標: 自己資本比率。在庫や売掛を持たない賃貸業のため流動比率は判定に使わず、借入の重さは同業の D/E の中央値と比べています。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $4.8B
- 売上成長率
- 4.5%
- 粗利率
- 7.0%
- 営業利益率
- −0.4%
- 純利益率
- −0.5%
- ROE
- −9.4%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $119M
- フリーCF
- $109M
- 営業CFマージン
- 2.5%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $31M
- 配当性向
- —
AGNT の掲示板
ログイン状態を確認しています…
読み込み中…