水曜の米国株は、4つの指数がそろって小幅に下げた。
S&P 500が0.02%安の7,675.70、ナスダックが0.08%安の26,130.20である。ダウは0.21%安、小型株のラッセル2000も0.14%安だった。
動かなかった、と言ったほうが近い。恐怖指数と呼ばれるVIXも15.21で落ち着いている。この日の答えが、引け後に控えていたからだ。
7月のPCEは3.7%。金利とドルが上げた
朝に出た物価の数字が、わずかに上振れた。
米連邦準備制度が最も重く見る7月のPCE(個人消費支出)物価は、前年比3.7%と市場の見込みをやや上回った。変動の大きい食品とエネルギーを除いた指数は3.3%で、こちらは予想どおりである。
金利は上を向いた。10年物国債の利回りは0.03上がって4.66%、ドル指数も0.22%高となった。物価の落ち着きが遅れれば、利下げを待つ時間も延びる。
アリスタ5.92%高、セムテック10.41%高。買われたのは配線側
指数が動かない日でも、資金は動いている。この日それが向かったのは、AIの中身ではなく配線だった。
高速イーサネット装置のアリスタ・ネットワークスが5.92%高の$202.25で、超大型株の上昇率首位に立った。半導体のセムテックは10.41%高である。前日発表した四半期の売上が過去最高となり、次の四半期の見通しも市場予想を大きく上回った。
ANETArista Networks▲5.92%
SMTCSemtech▲10.41%
TTMITTM Technologies▲8.37%SIMOSilicon Motion Technology▲8.80%
基板のTTMテクノロジーズは8.37%高。最高経営責任者が自社株1万株を買ったことが届出で分かった。記憶装置向け制御チップのシリコン・モーションも8.80%高で続いている。
一方、当のエヌビディアは1.59%安の$209.66で引けた。決算は米国時間の水曜引け後、日本時間では今日の早朝に出る。四半期の売上が初めて$100Bを超えるとの見方があり、発表前に持ち高を軽くする売りが出た形だ。
アバクロ35.67%高、ダイコム11.62%安
個別の値動きは荒かった。
アバクロンビー&フィッチは35.67%高。裁判所が違法と判断した関税の$100M還付が利益を押し上げ、通期の見通しを一気に引き上げた。同業のアーバン・アウトフィッターズも9.46%高で続いている。
反対側にはダイコム・インダストリーズがいた。受注残は過去最高の$12.2Bを更新したのに、通期の売上見通しが市場予想にわずかに届かず11.62%安である。ズームも7.03%安で、こちらは次の四半期の1株利益が予想に$0.03足りなかった。
リリー3.59%安。前日の主役が重石に回った
セクターは11のうち9つがマイナスだった。首位はエネルギーの0.15%高、最下位は素材の0.91%安である。
- エネルギー▲0.15%
- 公益事業▲0.01%
- 資本財▼0.03%
- 金融▼0.18%
- 生活必需品▼0.21%
- 一般消費財▼0.40%
- 情報技術▼0.45%
- ヘルスケア▼0.46%
- 不動産▼0.69%
- コミュニケーション・サービス▼0.70%
- 素材▼0.91%
前日に上げた薬品が反落した。イーライリリーが3.59%安、ノボノルディスクが3.02%安。8月19日にがんワクチンの試験結果で急騰したモデルナは5.77%安、組んでいるメルクも2.14%安だった。
LLYEli Lilly▼3.59%
NVONovo Nordisk▼3.02%
MRNAModerna▼5.77%
MRKMerck▼2.14%
この一群は先週から上下を繰り返している。値幅の大きさに比べ、新しい材料はこの日出ていない。
